メダカといえば、
童謡として、「メダカの学校」を
思い出す方も多いのではないでしょうか。
田んぼが多く見られた頃には
数多く生息していたメダカですが、
近頃、特に都会では、癒しとして
注目されています。
しかし、仲良く暮らしているイメージが
強いメダカにも、追いかけ回すという、
「いじめ」はあるのです。
今回はその対策方法もあわせて紹介します。
メダカが他のメダカを追いやってる?
ホームセンターなどに行けば
水草とセット販売されているメダカを
買うことができます。
飼育も簡単ですし、
飼い始めた方もいらっしゃるのでは
ないでしょうか。
私の場合、空いている水槽があったので、
そのままにしておくのはもったいないな
という理由からメダカを飼い始めました。
大きな水槽でしたし、
一般的なメダカを5匹ほど投入してみました。
毎日、少しずつ観察していましたが、
ある時、気づきました。
一匹の迫力のあるメダカが
他のメダカを追いかけ回していたのです。
あまりに衝撃的な光景でしたので、
どういうことだ、と様子を見ていました。
メダカがメダカを追いかけるシーンを
特に見かけたのが、エサやりの時です。
ある程度、懐いてくれるとメダカは
人が来ると「エサがもらえる!」と
覚えてくれるようになり、
水槽の下の方にいたメダカたちは
引き寄せられるように水面へと
浮上してきます。
この時、体格の良いメダカが
ある一匹のメダカに対して
ひどく攻撃的になり、
物陰からものすごいスピードで
突進してくることがあったのです。
実はこの行動は狭い水槽という世界では
よく見られることなのだそうです。
縄張り意識が強い、
ということでしょう。
小さなメダカだからと思っていて
はいけませんね。
彼らも必死でしょうし、
自然界とは違って、広く思える水槽でも
自然とそのような意識が生まれるのでしょう。
死に至るほどの攻撃力はないとはいえ、
追いかけ回されるメダカを見ていると
かわいそうでなりません。
追いかける方にも追いかけられる方にも
ストレスがたまることがあるそうです。
メダカとは本来、群れを作り、
泳ぐ魚だそうですし、
何とかこの問題を解決することはできないか、
と考えますよね。
メダカのいじめはこれで解消できる!
メダカがメダカを追いかけ回す、
という問題は水槽の中の環境を
少し変えてみる、ということで
解決できると思います。
たとえば、私が実践してみたことは
水槽の中に水草をある程度の量を
入れてみる、ということです。
人間側が良かれと思って、
水槽内を広々とメダカが泳げるように
してあげている、
それこそが「いじめ」を生むことに
つながるかもしれないのです。
そこで重要な役目を果たすのが、
水草です。
水草はメダカの隠れ家になり、
いじめられるメダカにとっては
救世主のような存在にもなるのです。
ポーンと広い空間に投げ出されては
人間もストレスを感じますが、
メダカにとってもそれは同じことです。
適量の水草を水槽内に入れて
あげることで、
それぞれの空間が持てますし
、実際、追いかけ回すという行動は
あまり見かけなくなりました。
隠れ家を作る時のポイント
メダカの隠れ家になるということで、
水草を大量に入れよう、
というのはやめましょう。
どのような水草を入れる場合でも、
水草もやはり生き物です。
環境が整っていれば、どんどん成長し、
数を増やすことも考えられます。
それによって水槽内が混雑してくる
ことも、もちろん、考えられますよね。
水槽の中が水草でいっぱいになる
ということは、
メダカの動きが制御される
ということになりますので、
こうした場合には、
水草のトリミング作業が必要になります。
無暗に水草を入れること、
増やし過ぎるのは、
かえってメダカのストレスにもなる
ということを知っておくと良いと思います。
水草以外の隠れ家
私の場合、
水草だけだと水槽内のイメージが
面白くないな、ということもあり、
水草以外にもメダカに影響を与えない
範囲でオブジェを
取り込むことにしました。
欠けたり、ヒビが入ったりと
使わなくなった素焼き鉢があったので、
よく洗い、天日干しをした上で
水槽の中に入れてみました。
丸い素焼き鉢は、その向きを変える
だけで半円状の隠れ家となり、
見た目も良く、最初は驚いていたメダカも
数分後にはその隠れ家を
利用してくれていました。
欠けた素焼き鉢などは一般的では
ないかもしれませんので、
一般的には、水槽用に売られている
流木などを取り入れてみると
良いかもしれません。
また、水草以外の隠れ家を
作った場合には、
水替え時などにそれらを
移動してあげることも大切です。
ずっと同じ場所に同じ隠れ家だと
「縄張り」を作ることになるからです。
水槽内の模様替えをしているつもりで
考えていますので、楽しいのですが、
これも頻繁に行うとメダカにとって
ストレスになるので、
あまりやり過ぎないようにしましょう。
飼育数の見直しなども考えよう。
寂しそうだからといって、
メダカの数を無暗に増やしている場合は、
それがいじめの原因にもなります。
1ℓにつき、1匹の飼育が良い
とされていますので、
水の量に合わせて、メダカの数を
調整することも大切です。
または、
現在の飼育容器を大きいものに
替えてみるなど、
飼育環境の基本を見直してみることも
必要になるかと思います。
まとめ
仲の良いイメージがある
メダカですが、それは自然界でのこと。
人の手が入る環境にあるメダカには
自然と生まれる縄張りがあり、
いじめがあります。
水草や流木などの隠れ家を作ってあげる。
水量に合わせた飼育数を心がける。
など環境を整えてあげることで
「いじめ」は解消できると思います。
懸命に生きているメダカにはのびのびと
過ごしてもらい、
私達はその姿に癒されたいですね。